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今年(2002年)の株主総会 −外国人株主の質問−
(2002年09月16日)
1.ガバナンス関連
  • 取締役の人数は多すぎると実質的な討議が行われにくく、経営の意志決定機関としてその機能が難しい。他社も取締役の人数は削減傾向 にある。当社の事業規模から判断して取締役○人は多すぎる。取締役数の削減の努力はなぜ行われないのか、その理由を伺いたい。
  • 取締役に社外取締役が一人もいなくて全員社内出身者である。気心の知れた役員同士では緊張感のある経営は行いにくい場合がある。社外取締役を何故選任しないのか、ご説明頂きたい。
  • 取締役に70歳以上の高齢者が○人いる。スピードと変革が求められる当社のグローバルな企業経営には語学とITは必須である。そのためにも40代、50代の若手をもっと抜擢して取締役とし、組織の活性化を図るべきだと思うが----。地位に連綿としているとは思いたくないが、社長も69歳でありトップとして若返り策についてお考えを伺いたい。
  • 当社はいわゆるオーナー企業であるが、取締役・監査役に姻戚関係者が○人いる。上場・公開企業として人事面でフェア(公平)な運営が行われていないのではないかとの懸念もある。また、モラール面からも問題なしとしない。社長として社内の牽制機能について説明してもらいたい。
  • 社長は在任期間が20年以上、80歳以上と高齢である。カリスマ性があり、高いリーダーシップがあることは十分認めるが、ワンマン社長が突然亡くなると企業が衰退するケースはよく見られる。株主価値をイ維持向上させるためにも会長に就任され、若手の社長を早めに育成して、事業の継続性をキチンと確保することは株主だけでなく、取引先、顧客、銀行から見ても重要である。ついては社長の考え方を聞かせて欲しい。
  • 社外取締役と就任されたA氏は当社のコンサルタントとして毎月顧問料をいただいている。また、社外取締役のB氏は当社社長と同期同窓で古くからの親友である。企業を私物化しているとは思いたくないがこの二人はどういう目的で高い役員報酬を払われ、「社外取締役」として就任されたのかその経緯と理由について説明していただきたい。また、社外取締役として就任されて機能しているのか言及してもらいたい。
  • 社外取締役C氏は他社のいろいろな重職を兼任されており、当社の重要な会議や株主総会に殆ど出席できないと聞いている。にもかかわらず、高額な役員報酬を支払うのは株主利益の観点から理解しにくい。トップとしてC氏を役員に招聘した背景について説明して欲しい。
  • 社外監査役D氏は他の上場・公開会社5社の監査役を引き受けている。当社の株主総会にも多忙のためか一度も出席したことがない。これは総会が集中日に行われていることも一因と思われるが、出席不能な人物を何故に監査役として選任しているのかその理由を説明して欲しい。監査を真剣に考えているならば、他に社外監査役として相応しいかたは株主の私が推薦しますが------。
  • 当社社外取締役E氏は○会社から派遣されている。一方、○会社へは当社のF氏が社外取締役として就任している。株主の観点からこのような役員の持合いの意味が理解しにくいので目的と理由について詳しく説明して欲しい。
  • 招集通知にはB/S、P/Lの説明はかなり詳細に記述されているが、選任される取締役と監査役の資質の判断材料として前職だけでは不十分である。少なくとも過去5年にわたる本人の職歴や功績をできるだけ詳しく招集通知書に記載できないものか。
  • 昨年○月に当社の不祥事件が報道されたが、監査役と会計監査法人はこの事件にどのように対応したのか。また、当社のコンプライアンス体制はどのようになっているかを株主利益の視点から説明して欲しい。監査報告書には何も記載されていなかったが、すべてケリがついたのか監査役のご意見も伺いたい。
  • 当社の大半の顧客は女性である。取締役・監査役に女性が一人もいなくてよいのか、意見を伺いたい。つまり、女性の視点で経営監査や経営戦略が必要と思われるので、経験豊富な方を取締役として選任されるよう是非お願いしたいのですが-------。
  • 中国をはじめとした海外事業の失敗で撤退が相次いでいるが、これらの事業は取締役会でどこまで議論して決定したのか。報道によると、担当役員が独断で行ったもので取締役会が機能していなかったといわれている。この一連の巨額な事業失敗の責任は誰がどのようにとったのか、そのけじめについて説明して欲しい。
2.財政状況
  • 株主として、財務指標の分析に注目している。営業報告書において自己資本利益率(ROE)の目標を、今年度○%としているが、過去の趨勢から判断して達成可能とは思われない。投資家に判断を誤らせるような業況見通しは如何なものか。どういう根拠で毎回このような楽観的な見通しの意見構成をするのか、CFOに伺いたい。
  • 社長が就任してから同業他社と比較してROAとEVAが大変見劣りする。これは株価不振の一因ともなっているので劣勢になった理由はないか、また改善のための向上策として具体的なリストラ施策などがあるか否か示して欲しい。
  • リストラ対策を昨年実施したが、リストラ後、株主にとって大変興味のある「借入金対自己資本比率」(Debt Equity Ratio)はどのように改善されたか。また、リストラ後の経営利益率はどう改善されたか説明して欲しい。
  • 会社の年金制度はPLS(過去勤務債務)を含めて完全に積み立てられているのか。運用難の時代でもあるが、年金の積立不足額があれば、その不足額と積立を行なう原資・方法などについて説明して欲しい。
  • 当社は多くの企業と古くから株式持合いを行なっている。これはキャッシュ(金融資産)を持ち過ぎて、それが活用されていないことを意味すると思う。メリットがあまりない株式持合いを出来るだけ早く解消して、借入金の返済や新規設備投資に充当する考えがあるか否か伺いたい。
  • 毎年利益剰余金が何の具体的説明もなく次年度に繰り入れられ、利益留保が○億円になっている。株主のためになる自己株買い入れや増配を何故実行しないのか、前向きな回答を期待します。
  • 有価証券投資の巨額な失敗があったが、市場リスクにさらされるデリバティブに係わる社内規程はあるのか。また、オフバランス取引は具体的にどのようなルールの基に行われているのか、情報開示をしてほしい。
  • 同業他社の配当性向は平均20〜30%である。当社の過去5年間の配当金は業績に拘わらず、一律2円50銭と低い。配当金は業績に応じて決定すべきではなかろうか。今期は増配する源資は十分あり、増配して株主還元してほしいと思いますが如何ですか-----。
  • 当社は子会社を○社保有している。大半の子会社の業績が不振でかつ借入金が多く、赤字である。親会社にとっても金利負担が重いのが実態である。IPO(新規上場・公開)の見込みがないと思われる子会社はできるだけ事業を縮小するか、売却または清算・整理するべきではないか。親会社の社長として お考えを聞かせてほしい。
  • 多くの社員にたいしてストック・オプションが昨年実施され、その行使価格が○円とされた。株式市況が回復して当社の株価が仮に○円台になった時点で大半のオプションが行使されば、考えられうる「隠れ債務」はどのくらいで、その源資はどうする予定か説明してほしい。
3.株主動向関連
  • 当社の過去3年間の株価は日経ダウ平均の指数や同業他社の株価と比較して大変見劣りする。株式収益率を同業水準以上に高めるとか、株価を上げるために何か経営努力を具体的にしているか、ご説明願います。
  • 昨年のIRミーティングで新種商品の導入で売上高増大と利益率の大幅アップの楽観的な見通しの説明が行われた。しかし6ヵ月後に大幅な下方修正があり、株価も20%以上下落した。株価に影響を与える事項の評価ルールやIR体制について洗練されていない印象を受けた。ついては広報・IRの体制について知らせてほしい。
  • 昨年11月、中間決算の発表後、将来業績の見通しが悲観的であるとの印象を市場関係者に与えたため、ヘッジ・ファンドのターゲットとなり、「先」で売られて株価が1ヶ月で約40%以上急落した。その後も回復していない。株主から見ても内外のIR活動が不足していたと思われる。トップとして具体的な株価対策を内外の機関投資家にどう示しているか、説明していだだきませんか。
  • リコール問題で回収のために多額の特別損を計上し、また訴訟問題も残っているため、株価もリコ−ル発表後急落し、一年前に比べて1/3となった。これはシェア至上主義が先行し、品質管理がおざなりにされてきたためと思われる。株主利益を減少させたリコール問題の根は経営の質的問題としてとらえている見方が多い。経営トップとしてこの見方にどう思うか。また経営責任のケジメはどうなるのか、お知らせ願いたい。
4.株主総会の運営方法
  • 商法第238条に「検査役」が定められている。当社の総会の採決が挙手や拍手では結果がわからない。議案に関わる投票結果について賛成票と反対票を明確に検査役の名にて公開してほしい。
  • 株主総会後その結果について直ちにインターネットで送信すると同時に日・英文の詳細レポートに作成して送付してくれると有難いが-------。
  • 株主総会に執行役員、社外監査役、社外取締役が出席しないのはなぜか。特に社外取締役、社外監査役が毎年出席していないのはどういうわけか。また、毎年欠席するような誠意のない役員を何故選任するのか、その理由について説明して下さい。
  • この株主総会で議長が質問の内容によって「本日の議題と関係ありませんので回答はしない」という事が多い。経営全般に関わる質問には「説明責任」と「透明性」の観点からきちんと回答すべきだと思う。コ−ポレ−ト・ガバナンスの実践について社長はどういうお考えか知りたい。
  • 当社も相変わらず総会集中日に株主総会を行っている。メールやファックスの使用で事務効率を上げて集中日以外に開催する努力を具体的にしている企業も多い。当社は月次決算を行なっているため集中日の前に総会を開催することは可能であると思われる。総会担当者を変えたり、コンサルタントと相談して開催日を変更するための工夫はどこまでしているか。
5.環境関連
  • ISO4000、ISO1900の認証を受けているというが環境対策費として毎年いくら計上しているのか開示してほしい。
  • 同業各社は環境レポートをきちんと英文でも海外株主宛にHPでも発信しているが、当社はその取組みの姿勢がよく見えない。企業イメージと企業価値の向上は株主価値の向上にもなる。何故に環境対策に消極的なのか。
  • 当社はダイオキシン類に深く関与しているため、マスコミからもその動向に注目されている。従って、環境対策のために業界をリ−ドするような姿勢が求められていると思う。その対策の一環として具体的な情報の発信をHPなどでなぜ行わないのか残念である。今後の取組み方針についてお知らせ願いたい。
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